高性能減水剤

読み:こうせいのうげんすいざい


2006年のJIS A 6204「コンクリート用化学混和剤」の改正において規格化され、減水剤より高い品質の性能基準が定められた。

高性能減水剤は

、「コンシステンシーに影響することなく単位水量を大幅に減少させるか、又は単位水量に影響されることなくスランプを大幅に増加させる化学混和剤」
と定義された。


主成分は、アルキルアリルスルフォン酸塩(ナフタレン系)、メラミンスルフォン酸塩やポリカルボン酸塩系に分類される。

  • 使用量を増加することで減水性が向上する
  • 使用量が増加しても過剰な空気連行や異常な凝結遅延を起こさない。

従って、単位水量を大幅に減少することができ、高強度コンクリートの製造が可能となる。


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※高性能減水剤も同様に静電反発による分散機構

高性能AE減水剤

読み:こうせいのうえーいーげんすいざい


高性能減水剤をさらに高機能化した「コンクリート用化学混和剤」である。
その性能基準は、JIS A 6204「コンクリート用化学混和剤」、高性能AE減水剤の項目に示されている。


付加した機能は、空気連行性能を持ち、高い減水性能と優れたスランプ保持性能を有することである。
従って、一般の強度のコンクリートから高強度、高流動のコンクリートまで広範囲に使用可能である。

高性能AE減水剤の主成分は、ポリカルボン酸系化合物ナフタレン系化合物アミノスルフォン酸系化合物、及びメラミンスルフォン酸系化合物の4種類に分類される。


AE減水剤

読み:えーいーげんすいざい


JIS A 6204:2006 「コンクリート用化学混和剤」の中に規定されている混和材料の一種。

 「空気連行性能を持ち、コンシステンシーに影響することなく単位水量を減少させる化学混和剤」と定義されている。
凝結時間の特性が異なる、標準形遅延形促進形の3種類がある。
その他の性能を含め下表にAE減水剤の性能"JIS A 6204:2006"を示す。

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最近では、高性能AE減水剤の性能に限りなく近い種類の高機能なAE減水剤が上市されている。AE減水剤・多機能型AE減水剤・高機能タイプ、及びAE減水剤・高機能収縮低減タイプ等が挙げられる。

限界状態設計法

読み:げんかいじょうたいせっけいほう


構造物の安全性、使用性、居住性を確保するための限界状態(※以下に3種の限界状態を説明)を明確にし、許容応力度設計法で一括して考慮した安全率の代わりに、1 荷重の大きさの決定に対する不確実性2 構造材料の品質のバラツキを幾つかの安全係数として、それぞれの安全係数(部分安全係数)を用いて照査する方法である。


【限界状態について】

1 終局限界状態
構造物または部材が破壊したり、転倒、座屈、大変形等を起こし、安定や機能を失う状態。 部材断面において鉄筋の降伏やコンクリートの圧壊が生じた状態。 *この限界状態では、人命及び社会機能の損失、復旧費用の発生等の被害が大きくなるので、その発生確率は極力小さくする必要がある。
2 使用限界状態
構造物または部材が過度のひび割れ、変位、変形、振動等を起こし、正常な使用ができなくなったり、耐久性を損なったりした状態
3 疲労限界状態
構造物または部材が変動荷重の繰り返し作用により疲労破壊する状態 *鉄道橋のように繰り返し荷重を受ける構造物にあっては、設計耐用期間中に疲労破壊を起こさないようにしなければならない。

 「それぞれの限界状態にとって最も適切な方法で個々の限界を検討する」のが特徴。
従って、対象とする構造物の機能や要求性能に適合する限界状態を個々に設定することが可能。


1964年ヨーロッパ・コンクリート委員会によって提唱、1970年国際プレストレストコンクリート協会との基準案が発表、欧州共通基準(ユーロコード)が採用。
我が国では、昭和61年・土木学会コンクリート標準示方書「設計編」で採用された。

高強度コンクリート

読み:こうきょうどこんくりーと


一般の普通コンクリートに比べ強度の高いコンクリート。
土木学会では明確にはなっていが、設計基準強度60N/mm²が境になっている。
一方、建築学会では、設計基準強度が、36N/mm²を超えるものと定義している。
基本的には普通コンクリートと同じだが、建築学会では高強度コンクリートとして以下のものをあげている。

  1. 水セメント比55%以下。
  2. スランプ15㎝以下(高性能AE減水剤使用の場合は18㎝以下)
  3. 単位水量185㎏/m³ 以下
  4. 単位セメント量は標準として450㎏/m³ 以下。
  5. コンクリート中の塩化物含有量は塩素イオン量で0.3㎏/m³ 以下。

許容応力度設計法

読み:きょようおうりょくどせっけいほう


鉄筋コンクリート構造物における構造設計方法の一つに、許容応力度法とういう方法がある。

1. 鉄筋とコンクリートを共に弾性体と仮定
2. 曲げモーメントに対してコンクリートの引張応力は考慮しない

以上の2つの条件で計算された応力度が、構造物の安全性や使用性を検討して定めたそれぞれの許容応力度以下に収まるように設計する方法である。
日本の多くの鉄筋コンクリート構造物の実務設計基準は、この方法を基本としている。
しかし、構造設計の精度を高めようとするときに課題となる点がある。


許容応力度設計法は、使用限界状態(コンクリートのひび割れ発生後、鉄筋の弾性範囲)と終局限界状態(破壊)の中間段階(コンクリートのひび割れ直前)を検証状態としている。
従って、部材の使用中の性状と破壊に対する安全性とを照査できると考えられてきた。
しかし、コンクリートは非線形材料で、鉄筋コンクリート部材は決して完全な弾性的挙動を示さないため、部材の破壊に対する安全度を一定の目標値に制御することが困難である。

許容応力度は、材料の設計基準強度を安全率で割って求めている。
これらの安全率の値は、材料強度のバラツキ、作用荷重の相違や変動、構造解析及び応力度算定の誤差、施工誤差、構造物の社会的重要度など、設計・施工に拘わるあらゆる不確実性を考慮して定めなければならない。
これらの性格の異なる不確実性を、一つの安全率によって取り扱うには、より合理的な設計を展開するには限界がある。

高流動コンクリート

読み:こうりゅうどうこんくりーと


高流動コンクリートとは、使用材料や配合の違いにより、粉体系併用系増粘剤系の3種類に分類されている。

粉体量の増加や増粘剤の添加、及び高性能AE減水剤の使用などにより、高い流動性と材料分離抵抗性を損なうことなく、優れた流動性を持つコンクリートである。
過密配筋などコンクリートの充てん・締固めが不十分となることが想定される箇所、騒音防止などに効果が期待される。

スランプ

読み:すらんぷ

フレッシュコンクリートの性質の一つであるコンシステンシー(consistency)"堅さ""粘ちょう度"の意味をもち、変形や流動に対する抵抗の度合いを表す。
JIS A1101「スランプ試験」に規定された試験方法がある。


土木学会新示方書(2007年度版)において、スランプの考え方が施工性能に基づくことから「発注スランプ」という概念が導入されることになった。


図1に示されるように、

■施工側の責任
「打ち込み箇所の最小スランプ」:構造物の種類や部材寸法、鉄筋量に応じて設定
「場内運搬によるスランプ変化」:ポンプ圧送打設等の場合は、圧送ロス(1cm)
「スランプの許容差」:通常は、2.5cm

■生コン生産者側の責任
「運搬に伴うスランプの低下」 :練上りの目標スランプは、これを見込んで設定


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※クリックすると拡大します。
※コンクリート標準示方書[施工編:施工標準]より引用

軽量コンクリート

読み:けいりょうこんくりーと

軽量骨材を用いて単位容積量、密度を普通コンクリートよりも小さくしたコンクリート。

JASS5では1種(気乾単位容積質量1.7~2.1t/m³)、2種(気乾単位容積質量1.4~1.7t/m³)に分類されている。
主に建物の重量軽減、耐火、間仕切り壁などに使われる。

AE剤

読み:えーいーざい

AE剤(Air Entraining Agent:空気連行剤)は、界面活性剤の気泡力によりコンクリート中に独立した微細な空気泡を連行させ、フレッシュコンクリートのワーカビリティーの向上、ブリーディングの減少、及び硬化コンクリートの耐凍害性の改善をさせる。


AE剤の品質は、コンクリート用化学混和剤(JIS A 6204)に分類され、その性能による区分、塩化物イオン量による区分で規定されている。