大阪・夢洲に広がる新しいまちづくり ― 万博跡地がどう変わる?
大阪・夢洲では、2025年4月から10月まで大阪・関西万博が開催され、多くの人々が未来のまちづくりを体験しました。では、万博が終わったあと、この場所はどう生まれ変わるのでしょうか?
1. 万博跡地は国際観光の拠点に
万博が終わると、大屋根リングなど一部を残して、ほとんどの建物は撤去されます。その跡地は約50ヘクタールの国際観光拠点として再開発される計画です。
夢洲の土地は大きく3つのエリアに分けられます:
- 第1期区域:統合型リゾート(IR)中心
- 第2期区域:万博の理念を活かした街づくり
- 第3期区域:長期滞在型のまちづくり
2. 万博のあとに生まれる新しい4つのゾーン
大阪府・大阪市がまとめた「夢洲第2期区域マスタープラン」では、跡地を4つのゾーンに分けて開発する方針です。
① ゲートウェイゾーン
→ 駅前エリア。商業施設やホテル、広場を整備してにぎわいの拠点に。
② グローバルエンターテイメント・レクリエーションゾーン
→ 家族で楽しめるテーマパークや体験型施設が登場予定。
③ IR連携ゾーン
→ 隣接するIR(統合型リゾート)と連携し、国際会議や高級ホテルを配置。
④ ヘルスケアゾーン
→ 万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」を引き継ぎ、医療・ライフサイエンス関連施設を導入。
3. 万博レガシーを残す
万博で注目された大屋根リングや静けさの森、ヘルスケアパビリオンは、次世代に残す重要な資産です。
- 大屋根リングは一部をモニュメントとして保存
- 静けさの森は新しい公園やアート空間として活用
- ヘルスケアパビリオンは医療関連の実証フィールドとして継承
4. 今後の予定と課題
- 2025年夏頃:マスタープラン Ver.2.0の策定
- 2025年度後半:開発事業者の募集開始
- 2030年秋頃:IR開業予定
一方で、埋立地の地盤改良や液状化対策、交通アクセスの整備など課題もあります。
夢洲はこれから、大阪の新しいランドマークとして注目されるエリアになるでしょう。
5. まとめ:建設業界にもチャンスあり
夢洲は埋立地であるため、地盤改良や液状化対策など、
土木・建設分野の技術が欠かせません。
また、コンクリートや環境に配慮した素材の採用など、
“未来型インフラ”への需要も高まることが予想されます。
大阪・関西万博は開催期間だけでなく、その「あと」も見どころです。
未来を形づくるこの大プロジェクト、私たち建設業界としても大いに注目したいですね。
出典・参考
- 大阪市「夢洲まちづくり基本方針」
https://www.city.osaka.lg.jp/osakatokei/page/0000473459.html - 大阪府・大阪市「夢洲第2期区域マスタープラン Ver.1.0」
新東産業株式会社